研究活動 ~渋味の脳機能への影響~

2.渋味の脳機能への影響

ポリフェノール特有の味である渋味はストレッサーとして認識され、
消化管ー脳軸を介して、脳機能を活性化することを見出しました。

・交感神経活動の亢進は、哺乳類がストレスに暴露されたときに起こります。
 ストレスというと悪者だと思われがちですが、運動・サウナ・温泉・ファスティングといった健康法も実はストレスです。では、なぜ健康を保つためにわざわざストレスに曝されようとするのでしょうか?
・ストレスと健康については以下の“ホルミシス”という概念で説明されています。

つまり、適度なストレスはカラダに良いけれど、過度なストレスは体に悪いということです

渋味を摂取したマウスの視床下部室傍核では、ストレスホルモンであるCRHの顕著な誘導が見られ、反復摂取した場合には、記憶の中枢である海馬における神経新生像が見られ、海馬依存性の認知機能の向上が見られました。

【現在の研究テーマ】
渋味ポリフェノールの摂取がどのように脳を刺激するのかについては、未だ分かっていません。
そこで現在、渋味ポリフェノール摂取後の神経伝達物質動態や、睡眠-覚醒サイクル、ストレス耐性誘導に対する影響を観察しています。

タイトルとURLをコピーしました